月夜見宮は日本神話の太陽神であり、日本人の総氏神でもあり、伊勢神宮内宮の神様でもある天照大御神。日本最強の女神様ですが、彼女には二人の弟神がいます。
一人は各地で戦いの神様や縁結び、子孫繁栄、治水の神様として信仰される須佐之男命(スサノオノミコト)ですが、もう一人はあまり全国的に祀られている神様とは言えないかもしれません。
その神様は月読命。
謎に満ちた神様ですが、それでもご利益は姉弟に引けを取らない強力なものです。
今回は、月読命を祀る神社として特に伊勢神宮外宮と神路通でつながった月夜見宮についてみていくことにしましょう。
この記事に書いてあるコト
月夜見宮:歴史や概要
古い由緒は不詳ですが、記録としては延長5年(927年)の延喜式においては外宮摂社の首位として記載され、その後様々な記録に「月讀神社」「月夜見神社」、「月夜見社」との名前で記載されています。
承元4年(1210年)には別宮に昇格されたようです。
明治時代から外宮別宮と内宮別宮の「つきよみのみや」の表記が変更され、外宮別宮である今回取り上げたほうの社は「月夜見宮」となりました。
沿革や由緒
かつては農耕の神様を祀った神社として高河原と呼ばれていました。
月の満ち欠けはかつて暦として活用されていたので、月の神様である月読尊が農耕の神様の面があるのは頷けます。
現在もそのころの名残として、摂社として高河原神社が祀られています。
ご祭神である月読尊は基本的には天照大御神の弟神として扱われていますが、神話の中でも扱いが様々で、実際のところ性別をはっきりと男性神とした神話はありません。
しかし月夜見宮の伝説は、月読尊を男性神として扱っているようです。
ご祭神
- 月読宮 月読尊(つきよみのみこと)
- 月読荒御魂宮 月読尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま)
ご利益
- 念願成就
- 縁結び
- 五穀豊穣
月夜見宮の見どころ:神路通
豊受大神の祭られる伊勢神宮・外宮の裏参道と月夜見宮は、この神路通によってひっそりと結ばれています。
外宮内宮の荘厳な道の大きさと打って変わって、神聖な雰囲気があるもののどこか目立たない雰囲気のある通りです。
それもそのはず、この道は女神である豊受大神と会うために、天照大御神の弟神である月読尊が通う道と言われているのです。
月読尊は夜になると、宮の石垣を白馬に変えて乗り、この道を通って豊受大神に逢瀬をしに向かうのです。
かつての日本は夫が妻の家に通うことで夫婦となっていたと言われています。
その妻問婚との関係は定かではありませんが、衣食住にまつわる女神様のもとに神様が夜な夜な通うというのは、どこかロマンチックな言い伝えと言えますね。
月夜見宮のお守り・ご朱印について
シンプルな剣祓と守祓をいただくことができます。
御朱印もいただけるので、御朱印帳をもってご参拝しましょう。
パワースポットとしての月夜見宮
月夜見宮にはパワースポットとしての見どころがいくつかあります。
社殿左のご神木
大きな楠の古木のご神木が祀られています。
外宮内宮を参拝して大きなご神木をたくさん見てきた後の目にも立派に映る、厳かで静かな霊力のある木です。
男性的な頼れるオーラを感じさせてくれるでしょう。
高河原神社
月夜見宮の右奥の小高くなった場所に鎮座している、この近辺の守護神をお祀りしている摂社です。
月読尊も大切ですが、土地を守る神様も大切にご参拝しておきたいですね。
月夜見宮:アクセス
近鉄伊勢市駅、JR伊勢市駅より徒歩10分の場所にあります。
駅近くなどで入手できる観光マップを見れば、すぐに迷わずたどり着けるでしょう。
外宮の参拝の後に神路通を通って参拝に向かうとスムーズですね。
まとめ
月夜見宮は伊勢神宮内宮、外宮と違って地元の神様といった雰囲気のある小さな神域に祀られた神社です。
月夜見宮の伝説を知って参拝するとまた違った魅力が見えてくるのではないでしょうか。お伊勢参りをする際は、ぜひ忘れずに月夜見宮もご参拝しておきましょう。
特に恋愛運アップを狙う女性には、お勧めのスポットですよ。
さくらちゃん!はりきって月夜見宮に行くにゃー!!