熱田神宮は三種の神器のひとつである草薙の御剣を祀った神社として全国的に有名な神社です。昨今は刀剣目的で観光に来る人も多いといわれています。
しかし有名だからこそ、かえってパワースポットとしてのオススメポイントは知らないという方も多いのではないでしょうか。
もりだくさんの名所がある熱田神宮を、見ていくことにしましょう。
この記事に書いてあるコト
熱田神宮の歴史や概要
第12代景行天皇の時代、日本武尊が東国平定を終え都に帰る途中に尾張に滞在した時の話から、熱田神宮の成り立ちは始まります。
日本武尊は尾張国造である乎止與命の娘、宮簀媛命と結婚し、彼女の元に草薙の御剣を置いておきました。
その後日本武尊伊勢で亡くなることになるのですが、妻である宮簀媛は夫から受け取っていた草薙の御剣を熱田に祀ることにしました。
それ以降、草薙の御剣にまつわる神である天照大御神を祀った伊勢神宮につぐ格式の神社として崇敬されてきました。
同時に「熱田さま」「宮」という親しみを込めた呼ばれ方がされていることからもわかるとおり、庶民にも親しまれてきた神社でもあります。
古くは伊勢湾から出た岬に位置した神社で、水辺の神様でしたが、現在は干拓が進んでそのころの面影はあまり見受けられません。
沿革や由緒
戦国時代には桶狭間の戦い前の織田信長が先勝祈願した神社として知られ、それ以外にも源頼朝が剣を奉納したり、足利尊氏が剣を奉納したりと、ご神体が草薙の御剣であるということもあり、武家社会から特に崇敬を受けてきました。
江戸時代の名所マップである『東海道名所図会』に「熱田大神宮」と記載され、そばに東海道五十三次の43番目「宮宿」が設けられるなど参拝客でにぎわいました。
社殿は一度太平洋戦争の被害を受けて焼失し、草薙の御剣もGHQの手から逃れるために一度飛騨一宮水無神社に移されたことがあります。
境内には草薙の御剣をご神体とした本宮を始めとして、別宮1社・摂社8社・末社19社があり、また境外にも摂社4社・末社12社が祀られている大変大規模な神社です。
ご祭神
熱田神宮のご祭神や相殿神は以下になります。
主祭神
熱田大神(あつたのおおかみ)
相殿神
- 天照大神(あまてらすおおかみ)
- 素盞嗚尊(すさのおのみこと)
- 日本武尊(やまとたけるのみこと)
- 宮簀媛命(みやすひめのみこと)
- 建稲種命(たけいなだねのみこと)
ご利益
- 厄除け、厄払い
- 勝利祈願
- 出世
- 恋愛成就
- 美肌、美貌
- 健康
- 眼病
- 精神的な不調
熱田神宮の見どころ
熱田神宮にはこんな見どころがあります。
信長塀
織田信長が桶狭間の戦いの前に先勝祈願をした熱田神宮ですが、その後彼は勝利のお礼として信長塀を奉納しました。
この塀は土と石灰を油で塗り重ねて瓦を積み重ねたもので、「日本三大土塀」の一つと呼ばれています。
奉納された永禄3(1560)年から一度も壊れていないということで、建築のご利益や出世運、特に中小企業の経営者の発展運にご利益があると言われています。
このご利益は単に信長にあやかるだけではなく、そばにご神木の楠が2本もあるのがポイント。
草薙の御剣のパワーを浴びた霊木である楠の力が長い年月の間で信長塀にも伝搬して、自然とご利益があふれるパワースポットとなったのだと言えるでしょう。
ちなみに、他の「日本三大土塀」は兵庫県西宮神社の大練塀、 京都三十三間堂の太閤塀と言われてるようです。
太郎太刀
熱田神宮で昨今人気な観光スポットとして注目されているのは、太郎太刀という大変大きな大太刀の展示がある、熱田神宮宝物殿です。
ここに展示されている太郎太刀という刀は、(1570年)姉川の戦いで織田信長の軍勢と戦った武将、真柄直隆が使ったと言われる刀です。
『信長記』には五尺三寸、約160cmもの長さがある大太刀として記されている刀です。
この大きさの刀を実戦で振り回せるというだけでも驚くべき事なのですが、実はこの熱田神宮宝物殿に収蔵されている太郎太刀はそれより大きく、約222㎝もあります。
160cmと言えば現代の成人女性の平均身長ほどですが、222cmともなると海外のバスケットボール選手よりも大きいサイズです。
ただでさえ鉄の塊である刀は重たいものですが、このサイズにまでなるとどれほどまでに重たいのか想像ができませんよね。
昨今は人気ゲームに取り上げられた影響もあり、若い女性の観光客が増えているそうです。
正式名称は「末之青江」。室町時代に備中で作られたと言われています。姉川の戦いの頃に作られた大太刀ということですね。
草薙の御剣が主祭神ということもあり、熱田神宮には多くの刀剣が収蔵されています。
外を歩くのが暑い日は、こちらで涼みながら刀剣鑑賞を楽しむのもよいでしょう。
ちなみに、太郎太刀だけではなく次郎太刀、そして三郎太刀とも言える大太刀もまた、熱田神宮には所蔵されているそうです。
どの刀も刃こぼれなど実際に戦で使った形跡があるそうです。
ぜひ大きさを実際に目にして、戦国時代に思いを馳せてみてください。
熱田神宮のお守り・ご朱印について
古くから人気の神社ということで、様々な特徴的なお守りがあります。
特に注目なのは日本武尊の白鳥伝説にちなんだ白鳥のお守りです。
妻であり草薙の御剣を受け取った姫である宮簀媛命と日本武尊の仲睦まじい関係のご利益を得られると評判です。
特に激しい恋愛をしたいという方にはお勧めです。
御朱印もいただけますが、こちらの御朱印の授与料は志納となっており、値段は特に決まっていません。
全国的に御朱印授与料は300円の神社が多いので参考にするとよいでしょう。
熱田神宮の中では多数の場所で御朱印をいただけるので、特にパワーを感じた神社の御朱印には、特別にお布施のきもちで多めに奉納する方が多いようです。
パワースポットとしての熱田神宮
本宮は天照大御神が授けたご神剣として、様々な神話に登場するだけでなく、歴史の中で何度も権力者たちにより狙われてきた草薙の御剣がご神体の本殿こそ、熱田神宮で最もパワーのある場所と言えるでしょう。
そんな熱田神宮のパワースポットを見ていきましょう。
こころの小径
本宮の周囲を巡る「こころの小径」は、本宮裏手にある天照大御神荒御魂を祀る一之御前神社に向かう際に通る、本宮周囲を巡る道のことです。
本宮自体の荘厳な気配を感じる場所ですが、この道に入った瞬間に場の空気が厳粛になるのを感じるでしょう。
人によってはぴりぴりと手足がしびれてきたり、頭が熱っぽくなったりすると言われていいます。
細い道はより一層みどりの空気を感じることができ、森林浴スポットとしても最高の場所です。
特にうつやストレスで疲れ果てた精神に効果があると言われています。
刀でばっさりと切ってもらうように、いらないものを断ち切ってもらうイメージですね。
一之御前神社
熱田神宮の本宮裏手には、長いあい禁足地として一般公開されていなかった聖地があります。
ここは天照大御神の荒御魂が祀られている神社と言われています。
本宮の、まるで黒光りする鎧甲冑を身に着けた神様がいるかのような空気と違い、こちらは神様の抜身の神性が爆発しているかのようなパワーを感じさせられる場所です。
荒御魂とは神様の容赦のない圧倒的な荒ぶる力を鎮めるための場所。
だからこそこれまで一般参拝客には刺激が強すぎる場所ですので、禁足地になっていたのだと言えます。
熱田神宮の最も神聖な場所とも言えるスポットですので、写真撮影などに規制がかかっているので注意が必要です。
お清水さま
熱田神宮本殿東より奥に進んだ場所に、罔象女神(みずのはのめのかみ)が祀られた「清水社」があります。
かつて平清盛の眼病を直したと言われる霊水の湧き出る場所です。
この清水社は中国の楊貴妃にまつわる水と言われており、実は熱田神宮の女神様と楊貴妃が同一視されているという伝説があるのです。
湧き水の真ん中で島のようになっている石が、楊貴妃の墓と言われている石。
この石に柄杓で注いだ水を三度かけると、願い事が叶うと言われています。
特に女性の美肌に効果があると言われており、ここで願い事をしてから求婚されることが増えたと言われる女性の口コミが広がっているようです。
顔を洗うまでしなくても構いません。
濡れた手で顔を三度触れるだけで、ご利益をいただけると言われています。
大楠(七楠)
熱田神宮境内には大きな楠のご神木が7本あります。
この楠は弘法大師空海がお手植えした楠と言われており、樹齢は1000年以上とも伝えられています。
7本のご神木はどれもスピリチュアルパワーの強さや傾向が違うので、自分にぴったりのご神木を選ぶとよいでしょう。
特に霊能者からも支持されているパワーツリーは3本あると言われています。
その3本を自分の能力で見つけられると霊感の強さがわかるといわれています。
ご神木に手を広げて深呼吸をすると、体の内側から清らかなものが広がっていく感覚を得られるでしょう。
このご神木のパワーは画像でも得られますので、ぜひ携帯電話の待ち受けにしましょう。
友人や家族に送って、ご利益のおすそ分けをするのもよいですね。
また楠は「南木」(なぎ)と読めることから、熱田神宮の宝剣である草薙の御剣のパワーが宿っているともいわれています。
上知我麻神社
八剣宮の南西に鎮座している、乎止與命(おとよのみこと)を主祭神とした神社です。
この乎止與命は尾張国造であり、熱田地域の地主神として親しまれている神様です。
神仏習合の時代の影響で「知恵の文殊様」との呼び名もあるところに、人々から親しまれてきた歴史を感じますね。
この神社は学問のご利益があると言われていますが、それ以外にも肩より上の部分、特にご利益があると言われて、様々な脳の病気や不調に効果があると言われています。
昨今では精神的な不調にも効果があると言われており、ここに参拝してから鬱が回復に向かった、鬱の原因だった悩みが消えた、頭がさえて悩みを解決できるようになったなどの口コミが多数寄せられている神社です。
この社の境内には大黒様でもある大国主をお祀りした社と、恵比須様でもある事代主社をお祀りした社があります。
七福神のおおらかなパワーもいただいて、心を晴れやかにしましょう。
熱田神社のアクセス
熱田神社の最寄り駅は名鉄名古屋本線「名鉄神宮前」駅とJR「熱田駅」で、ここより徒歩3分で熱田神宮に到着します。
車でのご参拝については、東京大阪、伊勢方面、中部国際空港方面より国道1号線もしくは国道19号線から行くことができます。
名古屋高速「堀田出口」「白川出口」で降りるとスムーズです。
駐車場は約400台分用意されているので、年末年始など混み合う時期でなければ駐車に困ることはないでしょう。
名称 | 北海道神宮(ほっかいどうじんぐう) |
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住所 | 愛知県名古屋市熱田区神宮1丁目1-1 |
電話 | 052-671-4151 |
休日 | 無し |
入場料 | 無し |
駐車場 | あり(400台・正月期間は有料) |
Webサイト | 公式サイトはこちら |
まとめ
熱田神宮は森林浴としても、パワースポットとしても、歴史ファンとしても楽しめる大変オールマイティな神社と言えます。
名古屋の観光先にも良いですし、全国的に有名な神社なので親しい人へのお守りプレゼントにも良いですね。
熱田神宮はすごーーい広いので、ぜひ歩きやすい靴と紫外線対策をしてご参拝に行ってみてくださいー!
名古屋だから海老ふりゃー、きしめん、手羽先、どて煮、名古屋コーチン、ひつまぶし・・・忘れないでにゃー