鹿島神宮は茨城県随一の大きな神社です。
スピリチュアルに関心のない人でも、一度は聞いたことがある神社でしょう。旅行に出発・出帆することや門出を「鹿島だち」と言います。
この記事に書いてあるコト
鹿島神宮の概要
これは鹿島神宮で祀られた武甕槌大神が国を平定した故事から言われているとも、かつて九州を守った防人が無事を鹿島神宮に祈ったからともいわれています。
この言葉からもわかるように、鹿島ーー鹿島神宮、武甕槌大神は門出、物事のスタートを応援するパワーの溢れる強力な神様です。
国譲りという日本神話きっての大偉業を成し遂げた神様ですので、そのパワーの強さは当然のことと言えるでしょう。
今回はこの武甕槌大神を祀った関東屈指のパワースポット、鹿島神宮を見ていきましょう。
歴史や概要
鹿島神宮は国譲り神話で有名な武甕槌大神(タケミカヅチ)をご祭神とする神社です。
創建は初代天皇である神武天皇の時代と言われています。
神武天皇が窮地に陥った際、武甕槌大神の御加護で難を逃れ無事に東国遠征を収めることができました。
その感謝の気持ちを込めて皇紀元年にこの地に祀ったと言われています。
東国支配の拠点として重要な位置を占めた鹿島神宮は、武家社会の発展とともに次第に国の守護神として絶大なる地位を築いてゆき、源頼朝や徳川家康、秀忠など時代の支配者から厚く信仰されてきました。
現在使われている社殿や奥宮、楼門なども徳川家からの奉納によるものです。
かつては伊勢神宮のように、20年に一度の造営遷宮も行われていた歴史もある神社です。
沿革や由緒
神武天皇は何代目の天皇陛下かご存知の方には、鹿島神宮がどれだけの歴史あるスポットかすぐにピンと来るはずです。
神武天皇は初代天皇と言われています。つまり、鹿島神宮は日本の皇紀と全く同じ時期に創建されたということ。
神話の時代から現代までを結び付ける歴史のある神社。パワースポットとしても長い歴史があるとも言えます。
ちなみに、社名についた「神宮」という名前。この名前は特に別格の意味を持つと言われています。
この神宮という名前がついている神社は現代は明治神宮や橿原神宮、平安神宮など名の知れた神社が複数ありますが、平安時代の頃からこの「神宮」ので呼ばれている神宮は、鹿島神宮と香取神宮、そして伊勢神宮のみ。
こういった点でも、鹿島神宮が特別な由緒のある神社ということを感じていただけるかと思います。
ご祭神
武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)日本神話きっての最高の武神であり、雷神です。
「古事記」によると武甕槌大神は伊弉諾尊が加具土命を殺した際、剣についた血が飛び散って生まれた神様の一柱と記されています。
生まれ落ちたときから既に戦いにまつわる出自をもって生まれた神様です。
そんな武甕槌大神の功績として有名なのは、大国主から天照大御神が日本を譲られた「国譲り神話」の一節。
天照大御神の使いとして出雲の浜に降り立った武甕槌大神が大国主に国譲りを交渉しました。
そこで反発した大国主の子の一人、建御名方神(タケミナカタ)と武甕槌大神は勝負をして勝利し、見事国譲りの偉業を成し遂げたのです。
この戦で敗北した国津神・建御名方神は諏訪神社上社のご最新として有名ですね。
- ご利益
- 勝負運
- 決断力
- 行動力
- 統率力
- 厄除け
- 航海のご利益
- 退魔
- 地震の抑え
勝利の神様としてのご利益は、先ほどご紹介した国譲り神話からきていると言われています。
海に降り立ったことから航海の神、また退魔を司る神としてもご利益があります。
鹿島神宮:アクセス
JR鹿島神宮駅より徒歩約10分の場所にあります。
高速バスは東京駅八重洲南口、羽田空港、東京テレポートより「鹿島神宮」行き高速バスが出ております。
自動車では東関東自動車道「潮来IC」より約6kmです。
ただ観光シーズンや年末年始、また行事の時期には日本中から参拝客が集まる神社ですので、できれば公共交通機関を使って時間に余裕をもっていくのがお勧めです。
鹿島神宮の見どころ
鹿島神宮の見どころをチェックしてみましょう。
本殿、拝殿、楼門(社殿7棟)
本殿、拝殿、楼門(社殿7棟)は国の重要文化財となっております。
本殿は参拝した時に、ちょうど右側に富士山が来るように作られています。
ふつうの神社は南向き、東向きに作られることが多いのですが、鹿島神宮は北面に面している本殿となっています。
これは鹿島神宮・香取神宮そして息栖神社……いわゆる「東国三社」が、富士山を意識した場所に建てられているのに関係があると言われています。
かつては鹿島神宮からも、天気の良い日は富士山が見える日があったそうです。
富士山は誰もが知る、日本最大の山にして日本のシンボルでもあるパワースポット。
霊力のある山のパワーも取り入れられているとなると、この三社はぜひすべて参拝したいですよね。
一之鳥居
太平洋からいっぱいの海のパワーを取り込める水上鳥居であるこの鳥居は、日本最大の水上鳥居として海外観光客からも人気なスポットです。
日本神話で天照大御神の使いとして海の中に降り立った武甕槌大神のパワーを感じさせられる、大きく迫力のある鳥居です。
鹿島神宮の御守り/御朱印について
鹿島神宮には二種類の御朱印があり、「鹿島神宮」と「奥宮」があります。
両方揃えたい方はお気を付けください。
鹿島神宮のお守りは、武甕槌大神にちなんだ武道守や勝守など、珍しいものがあります。
特色のある御守を数多く授与しております。
パワースポットとしての鹿島神宮
鹿島神宮はパワースポットとして絶大なパワーを感じられる場所が4か所あります。
ぜひ全部の個所を回るためにも、ご参拝の時間はたっぷりとっておきましょう。
本殿周辺
二代将軍徳川秀忠が奉献した本殿です。
前述したように、本殿は富士山のパワーも内包した強烈なパワースポットとなっています。
国譲りという大偉業を成し遂げた武甕槌大神のパワーを浴びて念願成就の力としましょう。
奥参道、奥宮
奥参道は拝殿を過ぎた先に一直線に伸びています。
杉が鬱蒼と両側から茂って、空気の雰囲気も違う鎮守の森の姿を見せています。
本来は奥宮が本殿として機能していたので、この奥参道はもともと本殿への道のりでした。
しんと静かな道をひたすらに歩いていくと、頭の奥のほうまで浄化されていく心地を感じられるでしょう。
奥参道の突き当りまで歩くと、急に開けた場所に出ます。
ここが最終地点、奥宮です。
古くから武甕槌大神を祀った鹿島神宮の最深部です。
社殿は徳川家康が本殿として奉献したものが現代まで残っています。
二代将軍徳川秀忠が現在の本殿を奉献し、その際に徳川家康のものが奥宮に移されることになったそうです。
この両方は国の重要文化財に指定されています。
伊勢神宮のような、古くからの神社独特の静謐な祈りの場としての形が今に残されています。
参道自体もパワースポットとしての力をびりびりと感じさせる場所ですが、この場所は一層特別です。
静かに手を合わせ、自分が「鹿島だち」をしたいと思う念願を強く祈るとよいでしょう。
要石
奥宮の奥には、地震封じをしていると言われている「要石」があります。
地震大国日本らしい信仰の場所と言えますね。
2011年の東日本大震災においても、鹿島神宮のある鹿島市は震災の被害を受けた場所です。
古来より、この地では長く地震除けの祈りが行われてきたとも言えます。
江戸時代にはこの要石にちなんだ「ゆるげども よもや抜けじの要石 鹿島の神のあらん限りは」という歌が詠まれ、これを家の門に張れば地震の時に被害に起きないという風習があったと言われています。
この風習は江戸だけではなく京都などでも伝わっていたようで、鹿島神宮の霊験にあやかりたい人が日本中にいたのを感じさせられますね。
御手洗池
最近はtwitterやinstagramなどで「インスタ映えスポット」として脚光を集めている御手洗池。
ここは今でも湧き水が沸いている聖地で、鯉が優雅に泳ぐ美しい場所です。
ここでかつては身を清められていたと言われており、水場のパワースポットに特に力を感じる人は絶対足を運ぶべきスポットと言えます。
レイライン
鹿島神宮は「レイライン」と呼ばれる、全国のパワースポットでよくみられる特徴ある配置の場所にあります。
鹿島神宮は、皇居から明治神宮など、日本を貫く一直線の上に建てられていて、特に鹿島神宮の一の鳥居がその一直線のレイラインの東端に位置しています。
その意味でも、鹿島神宮は重要な神社と言えるのです。
まとめ
鹿島神宮のある鹿島市は太平洋に面していて、東日本大震災の時も震度6弱を観測した場所です。
熊本地震など、地震の恐ろしさを感じることも多い昨今、地震除けの神様でもある武甕槌大神のご利益を求めて、全国から参拝客が増えているようです。
鹿島神宮も震災被害を受けたけど、2014年の「御船祭」より完全復活を遂げたにゃー
復興の象徴、願いも感じさせられる鹿島神宮。ぜひ皆さんもご参拝にいってみてください。