小江戸川越七福神巡りの最後を締めくくるのは、妙昌寺。
このお寺は、七福神で唯一の女性となる弁財天を祀っているお寺です。
七福神巡りの終着地となる妙昌寺が、いったいどんなお寺なのかについてみていきましょう。
この記事に書いてあるコト
妙昌寺の概要
妙昌寺は、1375年に日蓮宗大本山池上本門寺の末門として開創したお寺です。
もともとは別の場所にありましたが、川越城を直す関連で現在の地へと移されました。
平成四年に本堂と客堂が新しくなり、綺麗な外観を楽しめるお寺でもあります。
昔は妙昌寺から富士山を見ることができたんですよー!
このお寺には「妙昌寺富士眺望之図」という絵が残されていて、それによれば川越市内でいちばん美しい富士山を見られる場所だったようです。
その美しさから歌にもなるほどでしたが、現在は高いビルなどが増えたためか富士山を見えません。
絵画にはハッキリと富士山が描かれていますので、このお寺を訪ねたときは「ここからどんな富士山が見えたのだろう」と思いを馳せてみてください。
弁財天について
弁財天は、七福神の中でただ一人女性の神様。
もとはインドの神様で、美しい顔立ちと琵琶を持っている姿でよく知られています。
名前も最初は「弁才天」でしたが、日本に来てから財宝の御利益があるとされたため「弁財天」というい記述が増えました。
また、「弁」がつくことから弁が立つ神様としても知られ、ご利益に「人前で話すことが上手くなる」というものがあるそう。
このため、人の前で何かを発表する予定がある人が、弁財天に手を合わせていくこともあります。
弁財天の御利益
- 学問・芸術
- 繁栄・繁盛
- 勝負に勝つ
妙昌寺の見どころ
妙昌寺の見どころをチェックしてみましょう。
弁財天堂
妙昌寺の七福神「弁財天」が祭ってある小さなお堂です。
普段は非公開になっているようですが、お堂の中は黄金色の装飾や布で飾られ、その奥に弁財天の像が座って訪れる人を迎えてくれます。
この弁財天増は、もともとは小さな石を積み上げて作った塚に祀ってあったと言われ、鬼門除けとして太田道灌(上杉家家臣・初代江戸城を造った人物)も手を合わせたとか。
戦国時代の有名武将・太田道灌に縁があるという意味でも、一度は見ておきたい像です。
ほうろく灸
「ほうろく灸」は、妙昌寺ならではの面白い行事です。
その昔、真夏の暑さに体調が悪くなった武将が、兜の上からお灸を据えたことがあったそうです。
すると、それまでの不調が嘘かの様に回復したそうで、それが現在も伝統行事として根付いているとか。
この行事は明治時代から始められたそうで、頭に素焼きの「ほうろく」という皿を載せ、暑さを我慢することで頭痛や夏バテの予防になるとか。
この行事には遠方から参加する人もいるほど。
妙昌寺の名物行事として、多くの人々に親しまれています。
秋の七草「藤袴(ふじばかま)
妙昌寺で掲げている秋の七草は、「藤袴」と呼ばれるものです。
お花を良く見ると、着物の袴に似た形をしているために「藤袴」という名前がついたとか。
乾燥させると桜餅の葉のような香りを楽しめ、利尿効果や黄疸を改善する効果があります。
10月~11月の終わりごろまでこの妙昌寺でも楽しめますので、もし綺麗な花を楽しみたいという人がいたら訪れてみてください。
妙昌寺のお守り・ご朱印
ご朱印には、弁財天と書くものともう一種類があります。
「弁財天」と書かれている方が欲しい方は、訪れる日にそれをもらうことが可能なのかをお寺に確認しておきましょう。
パワースポットとしての妙昌寺
住宅街の中にある小さなお寺・妙昌寺。
外観は静かなお寺といった感じですが、本堂を覗くとその美しさに圧倒されます。
「ほうろく灸」の時にでも覗いてみると、外観からは想像もできない綺麗な本堂に驚くはずです。
人々が生活する空間の中にあることもあり、人の温もりが漂っているのもこのお寺の魅力でしょう。
心が少し疲れたときに訪れると、温かなエネルギーをたくさんもらうことができるお寺です。
見立寺:アクセスと地図
神社名 | 妙昌寺(みょうしょうじ) |
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所在地 | 埼玉県川越市三光町29 |
電話番号 | 049-222-2414 |
参拝時間 | 24時間可能 |
まとめ
弁財天がいる妙昌寺にお出かけをしてみよう小江戸川越七福神巡りも、この妙昌寺でおしまい。
これまで回ってきたお寺の締めくくりになるのが、この妙昌寺ということになります。
このお寺を訪れる時は、先に回った6つのお寺に思いを馳せるような気持ちで足を踏み入れてみてください。
実は「七福神は八福神になるケースがある」ということも言われていますので、お寺を回り終えたあとにこちらを調べてみても面白いかもしれませんね。
小江戸川越七福神巡りは、とても小規模ではあるものの、回っている間に手作りの温もりを感じさせてくれるイベントでもあります。
川越が辿ってきた歴史が見えるツアーでもありますので、ぜひ楽しんでください。
川越へ行ったらお芋のお菓子も忘れないようににゃー!