神社などに参拝し、神様に敬意をはらったり、神社の杜を見て自然を感じたりすることは、豊かな精神を育むものであるといえます。
参拝するとは、そういった意味で、ただ単に、神社に何かをお願いしにいくということだけではないのです。そうでなくても、神頼みなどをするときは、同じ頼み事をするのならば、作法にのっとったお願いをしたほうが効果はあるのです。
なにしろ、頼み事をするのですから、神様にも礼節を尽くすというのが筋というものでしょう。日本には昔から、神道が根付いており、八百万(やおよろず)の神様がおわすといわれています。
いろいろな自然に全ての神が息づいていると言うことです。神社を参拝するにもいろいろなルールがあるようですから、詳しく見ていきましょう。
この記事に書いてあるコト
神社の鳥居をくぐる・参道を進む
まず、鳥居をくぐり、参道を進むことになります。神社の入り口には、必ず鳥居があるはずです。必ず、神社の一番外側にある一の鳥居をくぐって、参道を進みましょう。
鳥居をくぐるときには、軽く一礼しましょう。これを一揖(いちゆう)と言います。
参道を進むときは参道の中央を進んではいけないといわれています。参道の中央は正中といい、神様が通る道なのです。つまり我々が通るところではないわけです。
ちなみに、一の鳥居をくぐって、その内側にある鳥居は、順に二の鳥居、三の鳥居といいます。神社にお参りに行くとは、神域に入るということです。
神の世界に身を置くということなのです。神域に入ることは恐れ多いことであり、そこで心を乱したり悪心邪念を持つことは見抜き見通しの神の前なので最も慎むことであります。
神域に入りましたら人の悪口やうわさ話や不平不満を思い返したり言ったりしないように心掛けなければなりません。神域は公園でなく神のお住まいです、そこには多くの神が神域を守るために居られます。散歩がてらや犬をつれての参拝は慎むべきでしょう。
参道を進んでいけば、境内は字の如く境の内であります。境のシンボルとして鳥居、注連縄、門、石、岩、池、川、木などの結界の標があるはずです。
この結界ごとにそこを守護する神が居られるのです。特に鳥居や神門を通るときには正中を避けなければなりません。
余談だけど・・・近頃、住宅街や空き地などに高さ10-50cmほどの小さな鳥居が設置されているのをみかけますよね?
この小鳥居はゴミの不法投棄を避けるために設置されたものなんですよ!鳥居を聖域の入り口として恐れ敬う人間心理を利用したものであり、不法投棄が激減したという実例があるんだって。
あんたも、荒らしちゃダメよ。
ボクのお散歩コースにもあるにゃ。そーかー、そういう意味っだんだにゃー
手水舎にて手と口を洗う・手水の仕方
鳥居をくぐり、参道をすすんだら、手水舎で手を清め、掌(たなごころに水を受けて口を漱ぎます。
これを手水、ちょうずといい、その手順を確認してみましょう。神社の鳥居をくぐると参道のわきにある手水舎ですが、大変重要です。参拝者が身を清めるために、手を洗い、口をすすぐ場所なのです。
手水舎の水盤にはほとんど、洗心という文字が彫られているはずです。両手と口を洗い清めることによって心も清めるという意味なのです。
神社で参拝する前には、必ず手水によって身を清めましょう。順序ですが、まずは、右手で柄杓を持って水を汲み、左手にかけます。
これで、左手が清められました。神社には左から右へという順番の作法があるそうです。つぎに柄杓を左手に持ち替え、右手にかけます。これで左右両方の手が清められました。
そして、再び柄杓を右手に持ち替え、左の掌に水を受けて口をすすぎます。柄杓に直接口をつけるのは厳禁なのだそうです。これで、口も清められました。もう一度、左手に水をかけます。これは、口をつけたので、再度洗い流して清めるわけです。そして、最後に、両手で柄杓を立てて柄杓の柄に水を流します。
手で触った柄杓もきれいに清められました。最後に、柄杓置き場に柄杓を伏せて戻します。次の方へのマナーでもあります。基本的には、最初に汲んだ水1杯分でこれら一連の動作を済ませます。
このようにきちんと手と口を洗っている人はどれくらいいるのでしょうか。一連の動きを覚えるのが面倒くさいと思うかもしれませんが、意味を理解すれば、簡単に覚えられます。両手と口を清めるためのものということ、さらには、神社の作法として、左から右へを行なえばいいのです。とにかく、その順番どおりにに両手と口を清めていけばいいだけです。
神社で、口と手を洗うには、一連の作法を、次のように覚えておけば大丈夫なのです。全く無駄のない流れであります。思わず納得してしまうでしょう。
手水の仕方、わかったかな?
左手、右手、左手で口、口をつけた左手、自分が持っている柄杓自体、そして、きちんと戻すということです。それに、一連の所作がスムーズにできると、とても美しいと感じるな。周りから見ていても、さすがと思われるようにしたいよね。
のど乾いて・・・飲んじゃダメだにゃー!
拝殿・神殿前において・参拝の仕方
鳥居をくぐり、参道をすすみ、洗心したら、拝殿の前にやってきます。
そして、そこには大きな鈴がぶらさがっているはずです。ひもを引いて鳴らすようになっています。これを神様を呼び出すためと思っている方も多いようです。しかしながら、どちらかというと魔を祓うためであるといわれています。
魔を祓うことで結果的に神様とコンタクトできる状態になるということなのです。こういう意味では、神様を呼び出すというのも100%間違いではないかも知れません。そして、一般的には、二拝二拍手一拝といわれています。
二拝二拍手一拝はよく耳にすると思いますが、実際にどうやればいいのかあやふやではないでしょうか。また、掌をずらすということはあまり知られていないかもしれません。
まず、神殿前正面に立ったら、軽く会釈をし、鈴を鳴らします。鈴は邪なるものを祓う力があると考えられているためです。鈴の音によって邪気を払うので、きちんと音を鳴らします。
つぎに賽銭箱に賽銭を投げ入れます。捧げものとして神前に米を撒く風習の名残りといわれています。大事な米や銭を何の代償もなしに散ずることは私欲があっては出来ないことなので、賽銭を投げることによって心の靄を祓うという意味があります。
そして二拝です。これは2回頭を下げておじぎをします。神への敬意を表します。次に胸の高さで掌を合わせ、右手を少し下にずらして二拍手します。
その後、指先をきちんと合わせて祈りを込めてから手を下ろします。掌をずらすのは、神と人とがまだ一体になっていないということをあらわすということです。二度手を打つことで神を招き、その後掌を合わせることで神人が一体となり、祈願を込めて神の力を体得するからだそうです。
そして、最後に一拝をして終了となります。最後におじぎをすることで神を送り返します。二拝二拍手一拝が参拝作法の基本となっておりますが、金運神社を含む固化の神社によっては特殊な拝礼作法を行っているところもあります。
このように神殿前では、マナーというか作法と言うかルールみたいなものがあります。それらを守った上で、願い事をしましょう。
きちんと参拝のしかたをマスターしておくことで、いつどこで誰と参拝することになっても全くはずかしくありません。参拝の仕方を聞かれても大丈夫です。特に神殿前での作法を詳しく知っていれば、ご利益も上がること間違いありません。
お賽銭について
神殿前正面に立ったら、軽く会釈をし、鈴を鳴らします。
鈴は邪なるものを祓う力があると考えられているためです。鈴の音によって邪気を払うので、きちんと音を鳴らします。つぎに賽銭箱に賽銭を投げ入れます。
捧げものとして神前に米を撒く風習の名残りといわれています。大事な米や銭を何の代償もなしに散ずることは私欲があっては出来ないことなので、賽銭を投げることによって心の靄を祓うという意味があります。賽銭とは、もともと祈願成就のお礼として神仏に奉る金銭でありました。
また、社寺に詣でる際に奉納する金銭であったのです。賽銭の賽は神恩に報いる祭儀の意であります。古くは金銭ではなく幣帛でした。つまり米などを供えていたのです。
賽銭は神に奉げる供物の一種であり、社寺の事業に使うために献げる寄付とは正確を異にしています。参拝者は賽銭箱に金銭を投入した後、神社なら拍手、寺院なら合掌し、目を閉じながら神仏への願い事やお礼を心の中で唱えるようにします。
お賽銭の金額はもちろん、決まっていませんが、多くの人は硬貨を賽銭として投入していて、願いにかけた語呂合わせの金額が使われることも多くなっています。
たとえば、縁結びならご縁(5円)がありますようにということです。初詣では福来い(2,951円)を賽銭として投入する自営業者も多いようです。他に賽銭に近いものでは、六文銭というのがあります。
これは、死者を葬る時に三途の川の渡船料として棺の中に納める六道能化の地蔵菩薩への賽銭なのです。お賽銭は、多くは神社・寺院の前に置いてある賽銭箱に投入する金銭です。
ただし、賽銭箱が存在していない地蔵や神体の前にも、時おり参拝者によって。お地蔵様の前に、賽銭が置かれることがあるようです。
例えば、博物館に展示されているような芸術品としての仏像、神像であってもその前にも賽銭が置かれていることもあるようです。賽銭をあげないでください、などのようにと注意書きしてある場合もあるほどで、日本人の信仰深さを見られるのではないでしょうか。
なお、お賽銭とは少し違っていますが、イタリアのトレビの泉の影響から、外国人をはじめ日本人でも、泉や池などに硬貨を投げ入れていることが多くあります。
これに神社などのお賽銭と同じような感覚はなく、水質汚染の原因となる場合があると問題視されています。本来、賽銭は賽銭箱に入れるべきものであるのではないでしょうか。
「お願いごと」の注意
このお願いごとをするときの注意点があるのです。まず、鳥居をくぐり、参道を進み、神殿近くまできたら、手水舎で手を洗い、口をすすぎます。
この行為は、神前、仏前に参る前に身を清める行為で、神社の場合は略式の禊(みそぎ)というものであります。 そして、神前に立って、賽銭を賽銭箱に入れます。
そして、鈴を鳴らします。そして、拝礼を行います。そして、このときに、お願い事をするのです。お辞儀と拍手で挨拶をしたら、次にお願い事をするわけですが、ここに注意点があり、仕事がうまくいきますようにとか、健康でありますように、金運がよくなりますようになどと実利的なことを願いたくなります。
しかし、大切なのは、それよりも今、元気にいることなどに感謝を伝えることが先決だというのです。結果的に願い事が叶うかどうかは、実際は努力次第でしょう。
努力あってこそです。努力なしでは神様も聞いてくださらないでしょう。努力9割、神頼みが1割ではないでしょうか。お願いする方法ですが、ニ拝ニ拍一拝というようにするのが通常です。手をたたくとき、まず一旦、両手をあわせてから右手を少し手前に引きます。
左手の中指の第二関節に右手中指の先がくるくらいがちょうど良いとされています。そのまま2回拍手をしたら、指を元の位置まで戻して揃えてから、神様に自分の住所、名前を言ってお願い事をしましょう。多くを説明しなくても神様はすべてお見通しですし、他の参拝者もいますので手短にすませましょう。
お願い事が終わったら手を下ろします。
お願い事をしたあとにはおみくじなどをひくでしょうが、大吉など、関係ありません。肝心なのは内容であります。祈願を一つに絞り、答えを貰うよう願います。これは、拝殿での願いと違ってもよいとされています。おみくじは、自分の答えを、即、求めるためにひくのが目的なのです。
大吉などの言葉に左右されないで、内容を読みましょう。確かな、答えが書いてあるといいます。お願い事をするのに注意したいのは、神社での祈願は、地元の氏神様だけにするということでしょう。あくまでも、祈願は、地元の神社だけにし、他の神社へ行ってもお願い事はしないほうがいいでしょう。
まとめ
神社参拝って、ホントすてき。とてもすてきだからこそ、その作法や流れ、やりかたは心得ておくといいわよね。
手を合わせると・・・お願い事をすることなんか忘れて、心が無になるよね。
今日もおいしいごはんとお昼寝をねがっちゃうにゃー