高家神社のちょっと変わった部分からふれて行きたと思います。日本の神様において、食文化にまつわる神様と言えばだれが思い浮かぶでしょうか。
天照大御神の食事の世話をする神として有名な豊受大御神や全国で五穀豊穣の守り神として信仰される稲荷神など、様々な職にまつわる神様はいます。
この記事に書いてあるコト
高家神社の概要
高家神社には・・・なんと「料理」に関して特化した神様を祀った神社となっています。そう、この料理に関した神様は、実は日本で一社しかないことはあまり知られていません。
南房総市に鎮座する高家神社は、日本で唯一「庖丁式」という儀式を行う料理の神様を祀る神社です。
料理というのは生活の中でなくてはならないもの。
料理を職業とする人以外も、ぜひご利益をいただきたい方は多いのではないでしょうか。
さっそくどのような神社なのか、見ていくことにしましょう。
高家神社:歴史や概要
創建の時期や年代などは一切不詳であり、かつて延喜式神名帳に「安房国朝夷郡 高家神社」と記載されていたことはありますが、その後一旦衰退していたのだと考えられています。
神社に伝わる由緒としては、磐鹿六雁命の子孫である高橋氏が祖神に縁のある安房国居を構えた際、氏神として祀ったのがきっかけではないかとされています。
高家神社:沿革や由緒
現在記録がはっきりしている高家神社の起源は元和6年(1620年)、高木吉右衛門が桜の下から木像と2面の鏡を発見、それを「神明社」として祀ったのが始まりと言われています。
その後時代が下り文政2年(1819年)、鏡に書かれた「御食津神、磐鹿六雁命」の文字により高家神社の神体と発覚しその後「高家神社」と改称されることとなりました。
このように衰退していた時期が長い神社ではありますが、醤油醸造の守護神として高家神社分霊がヒゲタ醤油工場に祀られたのをきっかけに、日本料理研究会の紹介を受け、日本唯一の料理の神様として日本全国に知れ渡ることとなりました。
ご祭神
- 磐鹿六雁命(高倍神)(いわかむつかり)
- 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
- 稲荷大神(いなりかみ)
磐鹿六鴈は、『日本書紀』等に伝わる古代日本の人物で、膳臣(かしわでのおみ)である膳氏(のち高橋氏)の祖先と言われている人物です。
景行天皇に白蛤を膾にして献上し名前に「鹿」や「雁」という字が入っていることから、肉食をしていた古代の料理人とも考えられていて、『高橋氏文』という記録から上総国・安房国・若狭国と縁がある神様だと捉えられています。
日本の神道で最高位に位置する天照大御神はもちろんのこと、料理の神様の神社にお稲荷様がお祀りされているのは納得がいきますね。
高家神社の見どころ
庖丁式毎年10月17日と11月23にちに行われる神事で、烏帽子と直垂をまとった神職が、包丁と箸のみで鯉・真鯛・真魚鰹などを調理する儀式です。
手を触れることは一切禁じられており、平安時代の宮中行事を再現したものです。
この日の高家神社は、日本料理の起源を感じさせられる職人技を拝むために日本中の料理関係者が集うようです。
高家神社のお守り/ご朱印について
料理祖神と書かれた御朱印をいただくことができます。
普段から神職がいない可能性がありますので、先に神職がいるか確認してから向かうのをお勧めします。
パワースポットとしての高家神社
境内の裏山は大変穏やかで性質な山のパワーを感じられるスポットです。
足元をしっかり整えた状態でしたら、登ってみると土地神さまの力をいただきに登るのもお勧めです。
高家神社アクセス
JR内房線千倉駅から約2kmの場所にあります。
公共交通機関ではここまでしか近づけませんので、そこからは徒歩もしくはタクシーでご参拝に行く必要があります。
ご参拝しに行く「本気」を試される神社と言えますね。
まとめ
高家神社の・・・一度失われていた神様が再び桜の木の下から発見されて祀られるというのは神様の不思議なパワーを感じさせられる出来事ですよね。
高家神社は婚活を希望する女性のなかで「胃袋を掴むために参拝したい!」と注目している人も多い神社のようです。
土地勘のない人には少し行くのが大変な神社ですが、話題作りにもなるオススメスポットです。ぜひチェックしてみてください。
ボクの胃袋も掴んでもらいたいにゃー